あぁ我が酒呑み人生よ

お酒と読書とお酒

神戸 西代 よしや 名酒場でカレーあたま肴に一人酒

大通りから一本路地に入るだけで、

静寂が棲む、暗闇が支配する世界が広がる。

 

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路地に入り、ほんの少しだけ歩くと、

すぐに、古びた赤提灯がぼんやりと灯り、

店の看板照明がどこか弱気に光る姿が、

目に飛び込んでくる。

少し新長田駅から歩いた所為か、

じっとりとした汗が全身にまとわりついていた。

そう、ここは神戸は西代の路地であるーーー

 

 

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〔酒処 よしや〕

覗けば中の様子がわかる引き戸。

微妙なところで引き戸を隠す絶妙な暖簾。

そしてどこか昭和臭漂う雨除け。

恐らく震災以降に新調されたものであろう。

それでも外観は酒場独特の雰囲気を醸し出している。

 

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暖簾を潜り、中に入れば、

L字のカウンターと奥に小上がりがある。

いつものように短手のカウンターに座り、

いつものようにチューハイプレーンから始める。

甘いタイプの樽ハイ倶楽部である。

 

 

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2杯目からチューハイレモンに切り替えて、

まずは板わさを頂戴する。

蒲鉾も大葉の上に行儀よく並べば、

なんとも絵になる肴に変身するのである。

 

 

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目の前に広がるおでん鍋。

少し背筋を伸ばして鍋の様子を伺いながら、

何が良いかとおでんチョイスを思案する。

すじ、たこ、豆腐、天ぷら(玉ねぎ)を。

出汁は見た目は薄めだが、しっかりした味だ。

おでんがまた酒を進めさせる。

 

 

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酔いたかったのだろうかーーーー

珍しくいいちこロックにレモンをお願いする。

カウンターの常連さんと女将さんの会話が楽しく、

ついつい、濃い目の酒をお願いしてしまった。

それにしても、なにも言わずに、

お冷を出してくれる心遣いが嬉しい。

 

 

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赤身があるとついついお願いしたくなる。

歳を重ねるにつれて、白身魚はどうも生臭く感じ、

好んで食べるのは赤身やきずしばかりである。

たっぷりのわさびをのせ、お醤油を少しつけて、

赤身を頬張り、二、三度噛んだ処に酒を流し込む。

いいちこが喉を通り、胃袋に流れ込むのがわかる。

あぁ今日も酒をやっている…

そういう実感が胃袋から伝わってくる。

 

 

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常連さんが旨そうに食べていたので、

メニューにはないのだがカレーのルー、

いや、カレーのあたまを頂くことにした。

ごろごろ具沢山の家庭の延長タイプと思いきや、

スパイスが結構きいた万能肴タイプであった。

 

 

いいちこが進む。旨い肴は勿論。

女将と会話を交わしたり、

常連さんのやりとりに耳を傾けたり、

酒場を全身で感じ熱を帯びてくる。

 

 

 

私は好きな酒を好きな酒場で飲りたいだけだ。

それ以上でも、それ以下でもない。

酒に詳しくなければ、酒場にも詳しくない。

眼前の好みの酒を好きな酒場に浸りながら、

ただ飲るだけであるーーーーそれっきりである。

 

 

神戸西代の地で心落ち着く素晴らしき酒場に出会い、

今日もまた暖簾をくぐるのである。